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Menu カジノ(思うに至る)


    ずっと以前から食べてみたかった【古典菓子のカジノ】
    ぐるぐると渦の巻いた不思議なお菓子で一目見て魅了されてしまいました。
    とは言うものの……お菓子だけの”カジノ”では勿体ないような気がするのが食いしん坊の悪いところ(良いところ)
    せっかくなので、この古典菓子に合う形で料理の方も合わせて行って”メニュー”として一つの流れが出来ないものか(美味しいモノが沢山食べれないものか)と思案したのでした。

    1800年台のカジノに興じる紳士淑女の図




    そもそもフランス料理のメニュー中に、カジノに関連する料理があるのか……その点は大いに不安な点でもあったのですが、調べてみると意外に色々とあるのだと言う事を発見で来たのでした。
    その中で、眼目とする【カジノ(お菓子)】に向けて、「スープ」と「前菜」を繋げていく必要があるので、ある意味、逆転の発想と言うか、反対の方向から考えて行くことになるので、バランスを失しないように考えていったのでした。




    ”カジノ(Casino)” メニュー案
    (令和01年08月某日)

    Consomme Monte-Carlo (カジノの国 モナコのイメージから)

    Filet de sole Domino (カジノのゲームの”ドミノ”から)

    Sandwich du bookmaker a la Japonaise  (”ブックメーカー”から)

    Casino  (古典菓子:カジノ)


    上記の内容をベースにアレンジをお願い致しました。

Menu カジノ 具体的なメニューの構想の趣旨


    【カジノ】と言う事を眼目においたメニューを考えた時に、最初の「スープ」「前菜」に何を持ってくるのか……やはり、【カジノ】という言葉を象徴的に表しているものを、と考えた結果、「カジノ」→カジノの盛んなイメージ→「モナコ大公国」と言う事で、モナコに関わるものを選ぶことにしました。
    実は、モナコ公国に関する料理は幾つかあって、その中でも有名なカジノである「ホテルモンテカルロ」を名前に持つ「コンソメモンテカルロ」なるものがあったので、これをスープとする事にしました。
    たまたま、この時期(2016年夏)、渋谷の東急文化村で「みんなのミュシャ展」が行われていて、その絡みで帝国ホテルで「ミュシャ」とのコラボで「ホテルモンテカルロ」をモチーフにしたスープを出していたので(「ミュシャ」の画で、モナコのホテルモンテカルロを題材にしたものがある。)、帝国ホテルと被るのは避け、特にミュシャとの関連では無く、端的にフランス料理のルセットにある「Consomme Monte-Carlo」の線で考えていく事にしたのです。

    また、前菜は「ドミノ」をモチーフに。「ルーレット」をモチーフにしたモノとしては、まさに今回の眼目の【古典菓子カジノ】がそれに当たるので、他に何かないか探していると、(これまた良くしたもので)舌平目を使った「filet de sole Domino」なるものとそのルセットがあったので、「見てみたい」「食べてみたい」「これを逃す手はない」と言う三重奏で、これを持って来ることにしました、

    そして、メインとしては「賭け」の象徴でもある「ブックメーカー」を。これもまた、こんな料理があるのかと言う驚きの一言だったのですが、どうやらサンドイッチの本家イギリスと、イギリス人の賭け好きと言う部分からか、「sandwich du bookmaker」という”ステーキサンド”が類型として存在していたのですが、これをそのまま持って来ても十分だとは思ったものの、ちょっと捻りと言うか一工夫があると面白いかなと言う事で、日本の【賭場】の事を【鉄火場】と言う事から名付けられた「鉄火(巻き)」が思い起こされたので、ここは【鮪】を使ったサンドイッチにしてみようと思ったのでした。

    最後にデセールは【カジノ】と言う事を加えて、この素案を、a ta guele の支配人市川さんに目を通して頂いて、最終的な内容や仕様は曾村シェフにお任せする運びとなりました。