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銀座三越:2012年06月10日:レ ロジェ エギスキロール(LES ROSIERS EGUZKILORE)


    フランス国内で初めてM.O.Fを受賞した女性シェフであるアンドレロジェ氏のプロデュースするお店である、ル・ロジェ・エギスキロールを再び訪問しました。

     << 前回はこちら >>

    ここは、場所柄も良く、太陽に近い爽やかな感じのする場所で食事が出来るので、前回の訪問でかなりお気に入りの場所になっていたのでした。
    今回は、初夏の装いの中で、思いっきり銀座の天空を満喫したいと思っています。

    (左)位置皿とカトラリー(中央)立体の形態で運ばれてくるアミューズ(右)牛のコンソメ



    前回訪問した時と同じように、アミューズは、立体的な組み立ての仕様で運ばれてきました。幾つかのアミューズがあると言うのも嬉しいですが、この様に、まるでからくり細工の様に組み立てられているのを見るのも楽しいもので、この場所の雰囲気と相まって、非常にムードを高めてくれます。

    前菜であるコンソメスープは、色合いの通り濃く仕上がっていて、上々でした。

    (左)鳩のロースト ジュ(肉汁)のソース 



    メインである鳩のローストが出てきました。鳩をハート型に盛り付けてくれています。そして良く見ると……二羽の鳩がいるように見えるではありませんか!
    料理の盛り付けは、視覚に関わる部分でもあり、先ずもって情報が入るところですから、この部分の出来の良し悪しは非常に食欲に関わります。
    鳩の火入れも肉がピンクのロゼになっていて、鉄分を感じつつ、ジュのソースから広がる鳩の肉質を感じる様な柔らかい火入れでした。
    鳩は、この鉄分のために、鴨などに比べれば一癖ある味ですが、この鉄分ゆえに野性味を感じるところであり、ジビエのオフシーズンには、鳩の方が鴨などよりも無性に食べたくなる事があります。

    (左)デセール用の飲み物の選定(中央)三越12Fのテラスから見る銀座和光(左)マンゴーのジュース



    メインの鳩もつつがなく終わり、デセールの飲み物を選ぶ事になります。前回のガラスのビンとは違ったデザインで、これはこれでオリエンタルな感じがします。

    また、今回は日差しも強くなく、外側のテラスも空いているとの事で、デセールはテラスに移って食べる事にしました。

    (左)(中央)デセール(右)プチフルール



    初夏の銀座で、眺めの良いテラス越しに食事が出来るとは非常に贅沢な体験でした。
    眼下に銀座のシンボルである和光の時計台を見ながら、ちょっとしたフランス料理の午餐を取る………流れる雲のゆったりさ、小さな小さな道行く人達……
    暫し、現実の慌ただしさを忘れる様な、ある種、違う時空に居るような気がします。

    異空間にいると言う事は、暫しの休息でもありますが、現実を俯瞰して再確認するスクリーンの様なものでもあるのでしょう。
    違う時の流れのする場所から「切り取られた時間」を眺める。そんな事が自由自在に出来たら面白いのに?などと思っているうちに、三越を離れて次の場所へと行く時間になりました。
    楽しい時間は、何故か速く過行くもの。気が付いた時には、テラスの日差しもさっきより落ち着いて、傾いて来ていました。