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赤坂見附:2015年06月21日:河鹿


    赤坂見附の駅を降りて、キャピタル東急側で無い裏口の方に出て、右折して虎屋方面へと向かうところに、そのお店はあった。
    赤坂見附を降りて所用をはたす際に、何時も気になっていたお店だが、なかなか入る機会に恵まれなかった。
    ある時、何とか時間が出来て訪ねてみると、既に営業時間は終わっていてお昼休憩の合間で、残念な思いをした時もあった。
    そんな赤坂見附の「河鹿」だが、ようやく念願適って、食事をすることが出来たのだった。

    A定食 ハンバーグとカニクリームコロッケ




    訪問がランチ時であったため、ランチを頼む事にした。
    ランチは4種類あって、Aランチがハンバーグとカニコロッケ、Bランチが魚・海老・ホタテのミックスフライ、Cランチが豚の生姜焼き、Dランチがロースカツカレーと言う内容で、どれも@810円と言う良心的な価格設定であった。
    AランチとBランチで悩みましたが、ここは無類のカニクリームコロッケ好きがなせる技と言う事で、Aランチを選ぶことにしました。
    出てくるのを街ながら、丁度、今から数十年前の喫茶店やドライブインと言ったテイストの店内を眺めると、厨房から香って来る洋食屋特有の匂いなどと相まってとても懐かしい気持ちになりました。
    暫くして、味噌汁とお箸と共に出てくるAランチ。
    なかなか立派なカニクリームコロッケとハンバーグです。
    揚げたてのカニクリームコロッケに箸を入れて口に運ぶと、しっかりと小麦粉と牛乳で練ったベシャメルソースの濃い味が舌に乗ってきます。
    そして、適当に顔を出すカニに舌鼓を打ちます。
    また、たっぷりとソースがかかったハンバーグに箸を入れると、透明な肉汁と共にしっかりとした肉の厚さを感じる事ができます。
    程良く練られたハンバーグとデミグラスソースに、ここの作り手がしっかりと修行をした人だと言う事を示してくれています。
    こんな良いお店があったんだなぁと半ば感動をしつつでしたが、店内の一角にはなんと、かの「村上信夫」の色紙が。
    どうやら、ここの先代が村上信夫のお弟子さんだったようで、なるほど、それであればのこの味かと納得する事しきりなのでした。

    「洋食屋」ではあるので、メニューや料理のラインナップはフランス料理とは違い”定番の”と言うものが多いのですが、それでもこのソースの出来映えや、一つ一つの料理の有り様をみると、かつての村上信夫や帝国ホテルの力量と言うものが嫌と言うほど分かるものでした。
    【灯台下暗し】……まさにそんな言葉が当てはまる赤坂見附の「洋食」なのでありました。