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大崎駅:2014年12月20日:シェフズキッチンカレー厨房 大崎店


    この年(2014年)は、よく大崎に用事があり、それこそ年末は殆ど毎日のように大崎駅で下車をしていた。
    当然、他の兼ね合いで早く到着する事もままあり、早目の腹ごしらえをする事も何度となくあった。
    基本は、蕎麦屋だったが、たまに酔狂を起こして何時も入る蕎麦屋の向かえにあるカレーハウスに入ったのだった。

    (左)漆黒のハヤシライス(中央)ご飯(右)付け合わせのトマト



    年の瀬という事もあってか人は疎らだった。
    蕎麦屋の方から見て、何時も人が空いている感じなのでどんな味なのかなと言う疑問も無くはなかったが、毎日”蕎麦系”も飽きていたので、ちょっとした冒険をしてみる気持ちになったのだった。

    まずは、「厚切り豚ロースカツカレー」を頼むことにした。
    本当のカレー好きならば「25種のスパイスカレー」を頼むべきなのだろうが、何分にも、「カツ」が乗ったその雄姿に、即、心を奪われ、何の迷いも無く注文(食券)をすることにした。
    所謂、手作りと言えば手作りだし、そうでないと言えばそうではないのだろうが、とにかくものの数分で「分厚い城の石垣の様なトンカツ」の乗ったカレーが登場した。
    空腹も手伝ってと言う事もあるだろう。
    このカツカレーが非常に美味しく感じられた。
    もちろん、神保町の「共栄堂」や「ボンディ」の様なカレーとは一線を画くカレーであって比較すべきものではないが、なかなかどうして、駅の中のザッケないカレーハウスとしては結構いける一皿だったと思う。

    そして、これに気を良くしたのか……もう一皿、何となく電飾の看板を見た時から気になっていた「フレンチエビカレー」……
    フランス料理好きとして「フレンチ」と名前が入っていたものに条件反射したわけでは無いが、これも頼む事としたのだった(食券)。
    こちらは、先ほどのカツカレーよりも少々時間がかかった気がしたが、それでも駅ナカなので、殆どストレスにならない内に来るのは流石”JR”というべきなのだろう。
    バターの良い香りのする「フレンチカレー」である。
    欲を言えば、もう少し「エビ」の大きさや量について”大盤振る舞い”だと嬉しかったのだが、それは抜いたとしてもお値段的にも@640円という手軽さもあって、これはこれでありなのだと思った。

    この辺は、【カレー】なるものの”深淵なる議論”になりそうだが、「何処まで液体としてのカレーと具のバランスをとるのか」……(後はカレーの粘度)と言う事について頭をよぎったりもした。
    ”所詮は”となりそうでならないのが、この”JR東日本フードサービス”の侮れないところだが、それは【日本食堂】を源流にシステマチックに「食」を捉えてきたからに他ならないのだろう。
    事実、この年(2014年)はグランスタの日本食堂にも足を運ぶ頻度が高かったのだが、やはり「値段」と「料理」のバランスが絶妙で感心したものである。
    大崎の駅ナカにして、「フレンチ」「ジャポネーゼ」「ミラノ風」……どれだけ心を惑わせてくれるのか……と思って楽しみにしていたのだが、その後、大崎に寄る頻度も薄くなり、この店の前を通るのだが、なかなかに”駅蕎麦”ならぬ”駅カレー”としゃれ込む時間がなかなか巡って来ないのである。