ちなみに、エスコフィエは【ピラフ】の事については、【Pilaw de mouton a la Turque(羊のピラフ トルコ風)】と言う料理の中で書いているが、「野菜の代わりに米を使ったナバラン(Navarin)に等しい」と記している。
元々【米】を使う料理が前面に出ている訳ではないフランス料理でもあるので、余り多く記すところでは無いのだが、羊を煮込んだもの(ナバラン)の一種と言う感じの扱いではある。
今回の浅草ビューホテルの「ピラフ エスコフィエ」は、牛肉と生姜ソースの組み合わせであったが、エスコフィエ本体の方では羊肉と生姜ソース(あるいはサフラン)の組み合わせなので、ホテルのオリジナルアレンジなのだろう。
料理名に【エスコフィエ】などと出てくるのも稀になったこのご時世ではあるが、こんな形で創意工夫があるのは素晴らしい事だろう。
後は、エスコフィエの名前に沿うように、もう少し【濃厚なソース】【濃厚な味彩】であると良かったと思う。
「羊」でなく「牛肉」なのはホテルのステーキ部門の都合だとは思うが、結構「炙り」が上手な事もあるので、「羊肉」で、そして【Turque】とある様にトルコ風で「茄子」を使っての【ピラフ(Pilau:Pilaw)】があっても面白いなと言う着想を持ったりもした7月の出来事でした。