そもそも、洋食とフランス料理の違いはどこか?と言っても厳密には区別しがたいものがあります。
ここにある”カツレツ”も元々は「cotellete」であり、「肉を衣をつけて油で揚げる」と言う技法も同じで、結局は盛り付け方とか、それにかけるソースの違いで”分けている”と言う部分があります。
なので、なかなかに洋食とフランス料理は相対的な差異でしか無い部分が大きいのですが、さりとて、ウズラのゼリーがけ(Chaud-froid de caille en Belle-vue)などは確実にフランス料理でしょうから、結局のところ違いはある訳です。
細かい事を考えだすとキリが無い話にはなりますが、元々の源流がフランス料理にあって日本で発展した一部のメニューを「洋食」と言う方が、分類としては分かり易いのでしょう。
それはさておき、カツレツのかかっているデミグラスソースも良く熟成していて仔牛の味を引き立てる様なソースで良かったですし、付け合わせにある舌平目のグージョンもサクッと揚がって軽く、出来映えは非常に良かったと思います。
(goujon de sole:グージョン デ ソール:と言って、これも正にフランス料理の一つ。魚の揚げ物をここからグジョネと言ったりもする。)