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南青山:2013年12月04日:シェフィガロ


    以前は、表参道や南青山の辺りは良く終電間際まで遊んでいたし、その折に、丁度、道のカーブのところにある、このガラス張りのお店は良く目だっていたものだった。
    恐らくフランス人と思われるだろう男女が、一階のガラス越しの本を読んでいたり、待ち合わせをしているのを目にしたものだった。
    そんなバブル期の事をここを通ると思いだすのだが、良く良く考えると、ここを通りすぎる事はあっても中に入った事は無かったな?と思い、改めて初めて入ってみることにした12月の昼下がりであった。

    (左上)Figaroの赤いマーク(左下)パテ(右)ハラミのステーキ



    今まで、入ったことが無いので分からなかったのだが、どうも一階と中二階があって、中二階でも食事がとれる様だったので、中二階でランチを食べることにした。
    中二階は、通りに(どちらかと窮屈に)面している一階と違って、重厚な感じの家具も置いてあり、外側からは想像できない空間で、入って見ないと分からないものだな、と感心したりした。
    前菜1つ、メイン1つと言う単純な構成で、前菜はパテを、メインはハラミのステーキ(bavette)を頼んだ。
    パテはバブル期に表参道・南青山で流行った、周りに脂の白いのがついた懐かしいパテであった。当時は、フランス料理店の定番で、お店に行くとこのパテとピクルスとパンで何度となくお替りをした事などを思い出した。
    ステーキの方は、特に悪くも無く良くも無くと言う特徴の無い感じであったが、まぁ昼下がりの南青山で有閑マダムよろしくランチをしていると考えればそんなものかと思い、むしろ、懐かしいパテの事などを思い出したので、十分お昼代を払った価値があったなと思い店を後にした。

    表参道からの根津美術館に向かうこの通りも、バブル期は”Kihachi”や”Kansei””セラン”などフランス料理店の並ぶストーリートだったが、今は外国ブランドのショールームとなっていて、当時は斬新だったシェFigaroの外観の様なガラスの壁面をあちこちに見るようになったが、それでもこのシェ・フィガロの立ち位置はなかなか良い場所で、相変わらず、目立つのである。
    シェフィガロのガラスを通して、懐かしいパテを思い出すなんて、まるでおとぎ話の様な昼下がりの一時だったのでした。